【文庫本】綾辻行人(1992)『水車館の殺人』講談社
※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。
作品情報
著者:綾辻行人発行年月日:1992年3月15日
出版社:講談社
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感想
★★★★☆図書館本
おおーっ
これは文句なしに面白かった!
『十角館の殺人』では作者のミスリードに全く気付かず面白さ半減でしたが(汗)、これはミステリー初心者の私でも十分楽しめました。
「館シリーズ」と呼ばれるシリーズものの2作目で、探偵役は十角館と同じ島田さん。
そして今回の事件が起きた館も、十角館を建てた中村青司の建築というのがなんだか心憎いですね。
『水車館の殺人』も前作と同じく、閉じ込められた空間で連続殺人が起きる話。
過去と現在が行ったり来たりするので気にはしていましたが…見事に騙されました!
過去の事件については、正木だと思われたバラバラの焼死体が実は古川で、由里絵と正木が共犯なんだろう……というところまでは想像していましたが(これは当たっていて嬉しい♪笑)。
まさか正木が紀一に成りすましていたとは……!
そっかあ。確かに仮面なんて怪しすぎるもんなあ。
よく読めば過去と現在で人称も違っていたので、鋭い人はすぐに気づくんでしょうね~
焼却炉から出てきた左手の薬指は正木のものに間違いないようだったので、てっきり正木も殺されたものだとばかり……
いやー。自分の指を切り落とすとは……正木やりおるな。
ラストの『幻影群像』の描写にはぞくっとしました。
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↓「館シリーズ」感想
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