【文庫本】綾辻行人(2007)『十角館の殺人<新装改訂版>』講談社



※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。

作品情報

著者:綾辻行人
発行年月日:2007年10月16日
出版社:講談社
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。 (講談社 公式サイトより引用)




感想

★★★☆☆
図書館本

『イニシエーション・ラブ』に出てきたので読んでみました。

えっと……面白かったんだけど……
面白かったんだけど、私にミステリーの素養がないせいで、「騙される喜び」はさほど味わえなかったです(汗)

島田さんが江南(カワミナミ)くんを「コナン」と呼んでいたのが、守須くんの推理小説研究会でのニックネームも、本名から「モーリス・ルブラン」だとミスリードするための仕掛けだったのでしょうが……
いかんせん私、推理小説家の名前を全っ然知らないもので。見事に作者の狙いから外れてしまいました。

モーリス・ルブランって誰???と頭の中はハテナでいっぱい。
ググってみたら、彼はアルセーヌ・ルパンシリーズの作者だそうで。

私にとっては「ルパン」といえばモンキー・パンチの「ルパン三世」だもんなー。ダメだわ( ̄▽ ̄)
いや、それでもあの「ヴァン・ダインです」の一行の衝撃は大きかったですよ。

お前がヴァンだったのかー!!!ってね。

守須くん、絵を描きに行くからと言って江南くんや島田さんたちとは行動を共にしなかったし、彼らが千織の出生の秘密に迫りそうになったときにはそれ以上詮索するなと言い出したり、めちゃくちゃ怪しいじゃないですか。
なので、犯人はきっとこいつだな、とは思っていましたが……

まさか島にいたヴァンと同一人物だとは考えもしなかったです。

……白状すると、ヴァン・ダインもこの作品で初めて知りました。

島に行った他のメンバーたちのニックネームの元になった小説家たちについても
・エラリイ・クイーン → 名前は知ってる
・ジョン・ディクスン・カー → 知らない
・ガストン・ルルウ → 『オペラ座の怪人』の人
・エドガー・アラン・ポウ → 知ってる。読んだことがある
・アガサ・クリスティ → 知ってる。読んだことがある
・バロネス・オルツィ → 知らない
と、この程度なのです。

きっと推理小説の知識がもっとあれば、この作品のどんでん返しも面白かったんだろうなー。
「モーリス・ルブランだと思ってたのに!騙された―!」って。

これからたくさんミステリーを読んで勉強します(^^;)



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↓「館シリーズ」感想
『十角館の殺人<新装改訂版>』
『水車館の殺人』
『迷路館の殺人』
『人形館の殺人』
『時計館の殺人<新装改訂版>(上)』
『時計館の殺人<新装改訂版>(下)』
『黒猫館の殺人』
『暗黒館の殺人(上)』
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