【文庫本】篠原悠希(2021)『比翼は万里を翔る:金椛国春秋』KADOKAWA
※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。
作品情報
著者:篠原悠希発行年月日:2021年2月25日
出版社:KADOKAWA
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感想
★★★☆☆図書館本
「明々が官家の養女になればいい。」
……え?
そんなの読者の誰もが考えたことだろうと思うんだけど(;^ω^)
散々遊圭と明々の結婚を引っ張った挙句、今作では遊圭に郡主との縁談まで用意して障害を作ったというのに、解決がこれ?ふーん。
まあ、長い間隔てられた二人だもの。ようやく結婚できて良かったですよ。
明々の嫁入り行列はさぞかし綺麗だっただろうなー。表紙の二人もステキ。おめでとう!
玄月も小月と結ばれ、遊圭とは文字通りの義兄弟に。
星家の再興もこれから。彼らの未来に幸あらんことを……!
というわけで、この『比翼は万里を翔る』をもって金椛国春秋シリーズが完結です。
結婚問題以外にも、玄月の奪還、朔露との戦、と盛り上がる要素たくさんのはずが、駆け足の展開だったのと、上記の養女の件でちょっと白けたのもあって、私にとってはあまり感動もなくあっさり終わってしまいました(^^;)
でも最後の皇帝・陽元と皇后・玲玉の会話は温かくてジーンときました。
私、作中で好きなカップルは?と聞かれたら、遊圭×明々でも玄月×小月でもなく、この二人を挙げるなあ。
遊圭の縁談の件でも、身内だからといって情に流されることなく、かといって冷徹なわけでもなく。
バランスの取れた大人のカップルで、私には理想の夫婦でした。
ところで。あの、全然ストーリーと関係ないんですけど……
この作品にも「万騎長」とか「千騎長」が登場していたんですね。
ちょうど今『アルスラーン戦記』シリーズにハマっているので、「万騎長」の文字を見ると脳内で勝手に「マルズバーン」とルビを振ってしまいます(笑)
↓「金椛国春秋シリーズ」感想
『後宮に星は宿る』
『後宮に月は満ちる』
『後宮に日輪は蝕す』
『幻宮は漠野に誘う』
『青春は探花を志す』
『湖宮は黄砂に微睡む』
『妖星は闇に瞬く』
『鳳は北天に舞う』
『臥竜は漠北に起つ』
『比翼は万里を翔る』
外伝『月下氷人』
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