【文庫本】篠原悠希(2016)『後宮に星は宿る:金椛国春秋』KADOKAWA
※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。
作品情報
著者:篠原悠希発行年月日:2016年12月25日
出版社:KADOKAWA
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感想
★★★★☆図書館本
続きが気になるー!
シリーズものと分かったうえで読んだからいいけど、知らなかったらあの終わり方には腹が立っただろうなあ(笑)
小柄なため少女と見まちがえるほど弱々しく顔だちも美しい名門の御曹司が、女装して後宮に出仕することになる……
中国とか韓国のラブ史劇にありそうな設定~~!(ヒロインが男装するver.はたくさんあるよね。)
あとがきによると「行政や後宮のシステム、度量衡等は唐代」、「服飾や文化は漢代」を参考にしているそうで、中国ドラマが好きでよく見ていた私は、この物語の世界観にもすんなり入り込めました。
しっかし……
外戚政治を阻止するためとはいえ、皇帝即位の際に、皇后の一族が全員先帝の墓に生き埋めにされるとは((((;゚Д゚)))))))
恐ろしい設定ですね。せめて楽に死なせてやってくれよ、と思うわ(涙)
そんな一族全員殉死の運命からただ一人逃れたのが主人公・遊圭なわけですが……この子が良いんだわ。
良いとこのお坊ちゃんだから教養があって、機転も効く。
かと思えば、正体を隠しているはずなのに、自らインテリぶりを披露して厄介な人物に正体を気取られるという迂闊さを発揮するもんだから、オイオイと突っ込みたくもなるけど(笑)
でもさ、窮地に陥っても堂々と振舞うことができて、情にも厚く誇り高い立派な少年だから、心から応援したくなります。
ひ弱だった遊圭が、徐々に逞しく成長していく姿には胸がアツくなりました!
明々や胡娘の明るさ、優しさにも心打たれるし、おそらく遊圭たちの敵になるであろう玄月の一筋縄ではいかない感じにも惹かれます。
登場人物が魅力的だとストーリーにもぐいぐい引き込まれますね。
そうそう、趙婆も好きだわ。
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↓「金椛国春秋シリーズ」感想
『後宮に星は宿る』
『後宮に月は満ちる』
『後宮に日輪は蝕す』
『幻宮は漠野に誘う』
『青春は探花を志す』
『湖宮は黄砂に微睡む』
『妖星は闇に瞬く』
『鳳は北天に舞う』
『臥竜は漠北に起つ』
『比翼は万里を翔る』
外伝『月下氷人』