【単行本】湊かなえ(2020)『カケラ』集英社
※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。
作品情報
著者:湊かなえ発行年月日:2020年5月20日
出版社:集英社
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感想
★★★☆☆図書館本
少しでも痩せて綺麗になりたくて、せっせと某フィットネスゲームに励んでいる私にはアイタタタ……な内容でした( ̄▽ ̄)笑
えーと……。
結局のところ、有羽は自殺なんかじゃなく、八重子が手当たり次第投げたものが当たって死んだってことでいいの?
でも、大量の睡眠薬を飲んでいたのならやっぱり自殺?八重子に拒絶されたショックで?
それとも、八重子は有羽を残して家を出たって言ったけど、実は嘘(もしくは思い込み)で、自殺に見せかけるため八重子が有羽に睡眠薬を飲ませたとか……って、さすがにこれは考えすぎか。
イヤミス大好きなんだけど、真相はハッキリさせてほしい〜〜( ̄▽ ̄)
何にせよ、人は平気で嘘をつくし、自分の見たいものしか見ようとしない生き物なんだということがよく分かる一冊でした。
それだけに、登場人物の話は全て(有羽のカウンセリング音声も含めて)どこまで信じていいのか分からないです。
太っていること=悪という決めつけは確かに良くないし、私も自分の価値観を押し付けたりしないように気を付けなくてはいけない、とは思いつつ……
身長が何センチだか分からないけど、100キロ超えは明らかに異常でしょうよ。
太っていることが嬉しかった。お母さんと同じだから。
同じ体型でいれば、あたしとお母さんは本当の親子に見られる。
こんな理由で「毎日、小麦粉一キロ分のドーナツ」を食べ続ける有羽が心身ともに健康とは、私には到底思えなかったです。
「有羽をわざと太らせようと思ったことなんて、一度もない。」と言いつつ、ドーナツを与え続けた八重子も。
この屈折した母娘関係が有羽の死を招いたと思うと、悲しくてやりきれないです。
エピローグの久乃の講演は、綺麗事を並べているだけのようで、案外本心から出た言葉なのかも。
あなたというカケラがぴったりはまる場所は、必ずあるから―。
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