【文庫本】田中芳樹(2017)『暗黒神殿:アルスラーン戦記12』光文社


※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。

作品情報

著者:田中芳樹
発行年月日:2017年5月20日
出版社:光文社
ついにペシャワール城に魔軍が襲いかかる!クバードらの善戦むなしく、魔将軍イルテリシュ率いる数万の魔物たちの猛攻に城は陥落寸前に。そのとき―。一方、客将軍としてミスル国に滞在するヒルメスには、国を乗っ取る千載一遇のチャンスが訪れていた。さらに、王都エクバターナの地底では、蛇王ザッハークの眷属が暗躍する!激動のシリーズ第十二弾。 (Amazon.com より引用)


感想

★★★☆☆
図書館本

魔除けのヘンルーダの物価の動きでパルスのピンチを嗅ぎつけるとは。
ラジェンドラ王、やりおるな。
と思ったら、シンドゥラ国内のヘンルーダ畑はパルス人が買収済み。やっぱりナルサスには敵わないね(笑)

そんなナルサスに死亡フラグですか!?

いや、むしろフラグが立ったのはアルスラーンの方なのかな。
「私はパルスの民衆の道具だと思っている。」というアルスラーン。
専制君主制の時代に、民主主義の考え方……。
たぶんナルサスが言いたいのって、先見性がありすぎる人は早死にするってことよね。
なんだか不吉な展開しか予想できない( ;∀;)

こうなってくると、アルスラーンに世継ぎがいないのが気がかりだな。
もしやこの巻から登場したアイーシャがアルスラーンのお相手になるのかな?
宰相ルーシャンがアイーシャを女官にしたのも、アルスラーンが女性に興味を持つきっかけになれば、と思ったからだろうし。(ま、彼は王妃にしようなんてつもりはないでしょうが。)
アイーシャが落とした林檎をアルスラーンが拾ってあげるというベタな出会いもあり、アルスラーンの方でも、普段は立派な宮廷人に囲まれている分、ドジっ子なアイーシャに少し心が和らいだんじゃないかな。
以前アルスラーンが言った好みのタイプ(貴族の姫君より働き者の市井の娘がいいってやつ)にも当てはまりますね♪

でも、エステルがアルスラーンに会いに、エクバターナへやって来るらしい。
やっぱりエステルなのか……。私、この子あまり好きじゃないんだよなあ/(^o^)\

あ、そうだ!
ヒルメス&フィトナのミスル国乗っ取りは思いがけず早まってしまいましたが、とりあえずは成功。
もう少し先まで引っ張るかと思っていましたが、案外あっさりでしたね。
野心に燃える二人、好きですよ。これからが大変そうだけど頑張れ~



↓「アルスラーン戦記」シリーズ感想
『王都炎上:アルスラーン戦記1』
『王子二人:アルスラーン戦記2』
『落日悲歌:アルスラーン戦記3』
『汗血公路:アルスラーン戦記4』
『征馬孤影:アルスラーン戦記5』
『風塵乱舞:アルスラーン戦記6』
『王都奪還:アルスラーン戦記7』
『仮面兵団:アルスラーン戦記8』
『旌旗流転:アルスラーン戦記9』
『妖雲群行:アルスラーン戦記10』
『魔軍襲来:アルスラーン戦記11』
『暗黒神殿:アルスラーン戦記12』
『蛇王再臨:アルスラーン戦記13』
『天鳴地動:アルスラーン戦記14』
『戦旗不倒:アルスラーン戦記15』
『天涯無限:アルスラーン戦記16』



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