【文庫本】泡坂妻夫(1993)『11枚のとらんぷ』東京創元社

11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)



※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。

作品情報

著者:泡坂妻夫
発行年月日:1993年5月21日
出版社:東京創元社

奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が姿を消し、マンションの自室で撲殺死体となって発見される。しかも死体の周囲には、奇術小説集『11枚のとらんぷ』で使われている小道具が、壊されて散乱していた。この本の著者鹿川は、自著を手掛かりにして真相を追うが…。奇術師としても高名な著者が、華麗なる手捌きのトリックで観客=読者を魅了する泡坂ミステリの長編第1弾。 (Amazon.com より引用)



感想

★★★☆☆
図書館本

『イニシエーション・ラブ』に登場した小説。
平仮名で「とらんぷ」と書くのがレトロな雰囲気で気になっていた作品です。
昭和51(1976)年に発表された作品だから、そんなに古くはないんですけどね。

著者の泡坂妻夫さんは奇術師でもあったそうで、作中には奇術ネタがいっぱい!
特に、作中作のショート・ショート『11枚のとらんぷ』は、種明かしの場面が鮮やかで引き込まれました。
私も奇術クラブのメンバーに加わりたい!と思ったほど(笑)
そしてこれが伏線になっているのがまた素晴らしいと感じました。

Ⅰ部の奇術ショウの舞台裏のワチャワチャも面白かったです。
文章だと分かり難い奇術もいくつかあったから、映像で見たいなー。




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