【文庫本】田中芳樹(2007)『銀河英雄伝説3 雌伏篇』東京創元社


※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。

作品情報

著者:田中芳樹
発行年月日:2007年6月29日
出版社:東京創元社
亡き親友との銀河の覇者となる約束を果すべく決意を新たにしたラインハルトに、イゼルローン攻略のための大計が献じられた。その裏で暗躍する第三勢力フェザーンの狙いとは。一方、ユリアンの初陣からの帰還に安堵する間もなく、ヤンは査問会に召喚され、同盟首都に向かう。だがその隙を衝くようにイゼルローンの眼前に帝国軍要塞が出現。巨大要塞同士の戦いの火蓋が切られた。 (Amazon.com より引用)


感想

★★★☆☆
図書館本

ユリアン、立派に成長したねぇ……
と保護者気分で読み始めた第3巻。

全然それどころじゃなかった/(^o^)\

何なの、あの査問会!
腹立つわー!
でもヤンが負けずに嫌味たっぷりに言い返してくれるのでスッキリ(笑)
そしてそのヤンの窮地を救ったのが帝国軍というのも皮肉が効いていますね。

イゼルローン要塞対ガイエスブルク要塞、面白かったですよ。
私の中では、要塞=不動のもの(島とか)というイメージだったので、要塞をワープさせて要塞ごと敵にぶつけるという発想にワクワクしました!
銀河が舞台ならそういうこともできるのか~~

同盟側は司令官たりうる存在が今のところヤンしかいないというのが痛いですねぇ。
ユリアンが一人前になるのはもう少し先のことだろうし。
そのうえ腐敗した民主主義がヤンの足を引っ張っているという( ̄▽ ̄)

帝国側は、ラインハルトほど華麗な戦略家ではなくとも、上級大将や大将たちは優秀な人がそろっていますよね。
正直、同盟には勝ち目がないような気がしているんですが……
最終的にはどちらが勝つのか、楽しみです。

帝国側のストーリーはとにかく、ラインハルトの孤独が切なかったなあ。

だが、おれは寒いのだ、キルヒアイス。お前と姉上がいない世界には、温かい光が欠けている。

キルヒアイスの遺言「宇宙を手にお入れください」がずしっと響く。
ヒルダがラインハルトを支えてくれそうなのでちょっと安心しました。


↓「銀河英雄伝説」シリーズ感想
『銀河英雄伝説1 黎明篇』
『銀河英雄伝説2 野望篇』
『銀河英雄伝説3 雌伏篇』
『銀河英雄伝説4 策謀篇』
『銀河英雄伝説5 風雲篇』
『銀河英雄伝説6 飛翔篇』



にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村





このブログの人気の投稿

【文庫本】阿部智里(2014)『烏に単は似合わない』文藝春秋

【文庫本】小学館文庫編集部編(2021)『超短編!大どんでん返し』小学館

【単行本】伊吹有喜(2018)『天の花:なでし子物語』ポプラ社