【単行本】石倉昇(2002)『ヒカルの碁勝利学』集英社インターナショナル


※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。

作品情報

著者:石倉昇
発行年月日:2002年5月29日
出版社:集英社インターナショナル
漫画「ヒカルの碁」の爆発的人気により、その面白さ、教育的価値などが見直されている中、「勝つ」ということの意味、「勝つ」には何が必要かを説き明かす。囲碁の楽しさプラス勝つことの意味合いを語る人生勝利学の本。 (Amazon.com より引用)


感想

★★★★☆
図書館本

『ヒカルの囲碁入門』シリーズを書いている石倉昇九段の著書。
私、石倉先生のこのシリーズで囲碁のやり方を覚えたんですよ。棋力は10級あるかないかの超初心者ですが。

なんで今さらヒカ碁なのかと言いますと、GYAO!でアニメ『ヒカルの碁』が配信されていたのを見て、ヒカ碁熱が再燃しまして(^^)
いや~、何年経っても面白い作品ですよね。

さてさて、この本の内容はというと、石倉先生がプロになるまでの道のりや棋士たちの生き様、対局中にどんなことを考えているのか、囲碁が強くなるには何が必要か……ということから、石倉先生が分析するヒカ碁キャラの棋風等まで、原作の背景を理解するのに役立つ内容がたくさん。ヒカ碁ファンなら読んで損はない一冊だと思います。
原作でアキラが四面打ちの四局全てを持碁にしたシーンがありましたが、あれも「計算に自信のある若手プロならできるでしょう」とのこと。スゴイなあ~~!!
でも、計算が強いだけでは勝てなくて(しかも計算能力は年齢とともに衰える)、勝つには形勢判断やバランス感覚、ときには桑原本因坊のような駆け引きも大事ということで、この辺は囲碁だけじゃなくて人生にも通じる考え方ですよね。

読んでいて印象に残ったのは、実際の院生の人たちは詰碁の勉強にかなりの時間を割いているというお話。
原作ではやっぱり漫画だからか、院生たちは対局してなんぼ!って感じでしたよね。だから、そういう背景を知るとヒカ碁の世界への理解がより深まった気がします。
図書館本だけど定期的に読み返したいし買おうかな。ちょっと古い本だけど今も買えるんだろうか?

ちなみに、ヒカ碁だけじゃなくて他の漫画からも勝利学シリーズが出ているそうです。

勝利学シリーズ 10冊セット

テニプリも好きだったなあ。ワンピースは夫が喜びそうだわ。



↓ヒカ碁or囲碁ファンならこちらもぜひ
内田康夫『本因坊殺人事件』
緒方先生のモデル(名前だけ)が登場します♪

新井素子他『謎々 将棋・囲碁』
囲碁&将棋がテーマのアンソロジーです。


↓英語版ヒカ碁で英語の勉強をしてみたり
Hikaru no Go(ヒカルの碁)で英語学習☆目次
英訳コミックを読んで学んだことや考えたことをブログにまとめています。よかったらお付き合いください(^^)



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