【単行本】梶井基次郎+げみ(2017)『檸檬』立東舎
作品情報
著者:梶井基次郎絵:げみ
発行年月日:2017年7月20日
出版社:立東舎
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感想
★★★☆☆図書館本
詩的・抽象的な表現が苦手な私には、梶井基次郎の作品は難しくてあまり合わないなーと感じているのですが、そんな私でも『櫻の樹の下には』と、この『檸檬』はすごく好き!
まず『檸檬』っていう題名が、爽快感があっていいですよね(^^)
それからもちろん、文章が好きです。
得体の知れない不吉な塊に圧えつけられる主人公の気持ちが描かれ、鬱々とした雰囲気が漂っていたのが、檸檬の大爆発を想像すると一気に爽やかな気持ちになれます。
果汁がキラキラ光りながら散って、レモンのフレッシュな香りが辺り一面に広がる感じ?
そんなわけで、私はこういう瑞々しい清涼感をこの作品に抱いているので、この本のイラストは私の『檸檬』に対するイメージとはちょっと違うなーと感じました(^^;)
イラストを担当されたげみさんの、温かみのあるどこか懐かしい雰囲気の絵はとっても素敵なんですけどね。
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↓「乙女の本棚シリーズ」感想
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第15弾 中島敦+ねこ助『山月記』
第16弾 谷崎潤一郎+マツオヒロミ『秘密』