【単行本】阿部智里(2021)『追憶の烏』文藝春秋
※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。
作品情報
著者:阿部智里発行年月日:2021年8月25日
出版社:文藝春秋
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感想
★★★☆☆図書館本
わお。『楽園の烏』の感想で、(前作に登場する)金烏が、金烏代とあせびの間に生まれた皇子だったらいいのにな~なんて妄想を書いたけど、当たってたじゃん(;^ω^)
新金烏が長束&奈月彦の弟宮ではないかという予想は、自分でも結構イイ線いってると思っていましたけど、あせび再登場は完全に個人的な願望だったので驚きました。
でも、あせびちゃん推しの私としては嬉しい展開です。
『烏に単~』の裏側もようやく語られました。
浮雲&あせび母娘が藤波に強い影響力を持っていたことは分かりましたが、それでもやっぱり悪いのは実行犯の藤波であって、あせびが諸々の事件の黒幕にされるのはおかしいだろうと思う私は、彼女らと同じく倫理観がヤバいのかもしれません( ̄▽ ̄)
奈月彦は前作で「幽霊」が語った通り、今作で死んでしまいましたね。
行方不明の浜木綿と紫苑の宮はどうなったんだろう?前作の幽霊を信じるなら、浜木綿も一旦は逃げたものの、結局は死んでしまったということ?
それにしても奈月彦……
『烏に単~』でコイツ嫌なやつだなーと思って(褒めてません)嫌いなキャラだったのが、『黄金の烏』以降は山内のために苦労する姿も描かれて、見直したのに。
コイツは口では山内のためと言いつつ、結局、初恋のすみの幸せしか考えてないんだもんね。
それに対して、雪哉はますます好きになりました!
主君を殺された恨みを押し殺して、山内の平穏のために働くことができるんだから。
奈月彦の遺言が明らかになり、彼に全く信頼されていなかったことを悟ってショックを受けた雪哉だけどさ、君がそんなに苦しむ必要はないよ(T_T)
↓「八咫烏シリーズ」感想
『烏に単は似合わない』
『楽園の烏』
『追憶の烏』
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