【文庫本】原田ひ香(2021)『サンドの女 三人屋』実業之日本社
※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。
作品情報
著者:原田ひ香発行年月日:2021年2月15日
出版社:実業之日本社
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感想
★★☆☆☆図書館本
なんてこった!シリーズものの続編と知らずに借りてしまった/(^o^)\
しかも、「姉妹が営むサンドイッチ店」という設定と表紙の美味しそうな玉子サンドのイラストから、『めぐり逢いサンドイッチ』みたいなサンドイッチが人と人を繋ぐ、ほっこり系グルメ小説を想像していたら……
サンドイッチ関係ないじゃん( ̄▽ ̄)
主人公三姉妹が営む「三人屋」を舞台に、三姉妹と、彼女らを取り巻く男たちの恋愛物語って感じ?
そもそも三人屋というのは、彼女らの両親が遺した喫茶店を、朝・昼・夜と時間帯で区切って、三姉妹がそれぞれ別の店として営業したことから始まったんだとか。
末っ子・朝日が朝食の喫茶店、次女・まひるが昼に讃岐うどん屋、夜は長女・夜月がスナック……というふうに。
すごく面白そうな設定なのに、朝の喫茶店はすでに閉店状態だし、昼の讃岐うどん屋はサンドイッチ店に変わっているし(そのサンドイッチもやめるみたいだし)、作中に出てくるのはほぼ夜のスナックのみ。
全然「三人屋」じゃない( ̄▽ ̄)
まあそれでも、ゲイの青年・理人と義父の関係にはグッとくるものがあったし、ヒモ作家・一也がスランプを脱して賞を獲ったのも面白かったですよ。
朝日と、実はお金持ちの婚約者・透は、二人ともしっかり者で好印象を抱きました。
でも、携帯屋の店長・亘とまひるのエピソードは、読んでいてとにかく不快でした。
察してちゃんなまひる自身にもイライラしたし、まひるを悲劇のヒロイン扱いして、亘だけを一方的に悪者にした他の登場人物たちにも腹が立って仕方なかったです。
特に、嫌がる亘を嗾けておいてその後何のフォローもしなかった理人(と一也)は本当に酷いと思うのですが。
異動先の渋谷で亘が幸せになることを祈るばかりです。
なんか最後はいい話ふうに終わったけど、何の罪もない青年を商店街から追い出した嫌なヤツらだってこと、私は忘れないからな!笑
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