仇討ちの作法に詳しくなれるかも!?――永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』

映画が面白かったので原作小説も読んでみました。
結末を知っている身からすると、木挽町の人たちの過去語りが長いな…と、途中まで正直ちょっと退屈だったのですが、映画では語られなかった部分も描かれていたので(単に私が見落としていただけかもしれないけど)、読んで良かったです。

雪の夜、木挽町の芝居小屋の裏で、菊之助なる若衆が果たした見事な仇討。白装束を血に染めて掲げたのは作兵衛の首級。その二年後。事件の目撃者を訪ねる武士が現れた。元幇間、立師、衣装部屋の女形……。彼らは皆、世の中で居場所を失い、悪所に救われた者ばかり。「立派な仇討」と語られるあの夜の〈真実〉とは。人の情けと驚きの仕掛けが、清々しい感動を呼ぶ直木賞・山本周五郎賞受賞作品。 (Amazon.com より引用)

作品情報

『木挽町のあだ討ち』

著者:永井紗耶子
発行年月日:2025年10月1日
出版社:新潮社

    ※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。

感想

★★★☆☆
図書館本

ミステリー小説ではあるものの、映画にせよ小説にせよトリックを見破るのはそう難しくないはず。
映画なんて冒頭の仇討ちのシーンだけで展開が予想できてしまいましたからね。
本書はそれよりも、芝居小屋に関するあれこれや、江戸の町人たちの暮らしぶりが丁寧に描かれているのが面白かったです。
特に、仇討ちに免状やら届け出やらが要るなんてこの作品に出会うまで知らなかったので勉強にもなりました。

仇討ちというドラマチックな出来事の真実を解き明かしつつ、登場人物それぞれの来し方に思いを馳せて胸がじーんと熱くなる。
良いエンタメ小説だったと思います。



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