【単行本】麻耶雄嵩(2015)『あぶない叔父さん』新潮社

※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。

作品情報

著者:麻耶雄嵩
発行年月日:2015年4月20日
出版社:新潮社
鬱々とした霧が今日も町を覆っている―。四方を山と海に囲まれ、古い慣習が残る霧ヶ町で、次々と発生する奇妙な殺人事件。その謎に挑む高校生の俺は、寺の小さな離れに独居してなんでも屋を営む、温厚な叔父さんに相談する。毎回、名推理を働かせ、穏やかに真相を解き明かす叔父さんが、最後に口にする「ありえない」犯人とは!常識破りの結末に絶句する「探偵のいない」本格ミステリ誕生!!年間ミステリ・ベスト10常連の奇才が放つ、抱腹と脱力の問題作。 (Amazon.com より引用)

感想

★★★★☆
図書館本

私、これめっちゃ好きだわ~!

高校生主人公の周りで殺人事件が起き、それを聞いた主人公の叔父さんが真相を明らかにする、という形で進行するミステリー。
なんでも屋をやっている叔父さんがいかにも金田一風だから、「なるほど、この人が探偵役なのね。」と思いきや……
叔父さんったら、事故とはいえ人殺してますやん!!
「犯人、お前かよ!」って盛大にツッコミました(笑)

しかもこの叔父さん。人を死なせてしまったのは、まあ事故だから仕方ないとして、その後ですよ!
通報するどころか平然と証拠隠滅を図り、なんだったら冤罪さえ生み出そうとしている。
それも決して悪意はなくて、むしろ善意で行っているんだから始末が悪いですよねー。

本当にタイトル通りの「あぶない叔父さん」でした。
とにかく叔父さんに唖然としっぱなしでしたが、そんな叔父さんを純粋に慕っている主人公も大概あぶない奴ですね。
そしてそんな二人を面白いと思ってしまう私も、相当倫理観が欠如しているのかもしれない( ̄▽ ̄)



にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ にほんブログ村





このブログの人気の投稿

【文庫本】阿部智里(2014)『烏に単は似合わない』文藝春秋

【文庫本】小学館文庫編集部編(2021)『超短編!大どんでん返し』小学館

【単行本】伊吹有喜(2018)『天の花:なでし子物語』ポプラ社