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教養ある悪口のすすめ――堀元見『教養悪口本』

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悪口繋がりで読んでみたら、この本にも中原中也の「青鯖が空に浮かんだような顔をしやがって」が出てきて笑った。 (関連記事: 天才たちのレスバ合戦が面白すぎた――彩図社文芸部編『文豪たちの悪口本』 ) インターネットに氾濫する悪口がつまらないのは、そこに知性もユーモアも宿っていないからだ。「こいつ無能。死ね」というツイートを見て、楽しい気分になる人はいない。「こいつ無能」と言いたくなった時は、代わりに「植物だったらゲノム解析されてる」(本書14ページ)と言おう。周囲も「えっ、何? どういうこと?」と興味を惹かれるだろうし、生命科学の発展に思いを馳せる良い機会になる。 不快さを、楽しさや知的好奇心に変えられるのが、「正しい悪口」の効能なのだ。 僕はこれを「インテリ悪口」と称して、インターネットに書き溜めてきた。<略> 皆さんが何かをバカにしたくなった時、本書を活用してほしい。僕が可能な限りの知性とユーモアを詰め込んだ「インテリ悪口」を使ってほしい。 嫌なことがあった時、インテリ悪口を使うことで、溜飲も下がるし、笑い飛ばすこともできる。ちょっとだけ勉強にもなると思う ( Amazon.com より引用) 作品情報 『教養悪口本』 著者:堀元見 発行年月日:2021年12月30日 出版社:光文社