【文庫本】山根誠司(2018)『大江戸算法純情伝 茜空』双葉社



※当ブログの記事は全てネタバレ前提で書いていますのでご注意ください。

作品情報

著者:山根誠司
発行年月日:2018年1月14日
出版社:双葉社
槇岡藩の下級武士の息子・柏木新助は、江戸に出て一流の算術家になるのが夢。そんな新助に、千載一遇の好機が巡ってきた。江戸の幕臣・北城家への養子入りの話が持ち上がったのだ。勇んで江戸に出てきた新助だが、思わぬ現実が待っていた。さまざまな事情により、養子入りの話が立ち消えになったというのだ。北城家の「厄介者」となった新助は、算術に救いを求め、関孝和の算術塾の門を叩く。大注目の時代小説新シリーズ第一弾! (Amazon.com より引用)




感想

★★☆☆☆
購入本

文系人間で、数学は大の苦手!な私。
この本に登場する算術問題も、巻末の解説を読んでもさっぱり分からなかったのですが…
(その解説も私にはよく分からなくて流し読みでしたが。Σとか久しぶりに見たわ。)
それでも楽しく読むことができました(^^)


帯には「算術を駆使して故郷の窮地を救え!」と書かれていたので、てっきり主人公の周りで起きる様々な事件を算術で解決していくお話だと思っていたのですが、算術が生きたのは物語終盤のちょこっとだけ。
他の算術はあくまで講義の課題等として出てきただけで、しかもどうやって解いたのか本文中での説明はほとんどなかったし。
その点が期待してたのとは違って残念だったかなー。

あと、肝心の事件その他諸々が解決したのやらしてないのやら…
後半に入って急に出てきた主人公の母の件、要る?!そして惣五郎とはいったい何者だったのか。
勝弘が改心した様子もないし、正直、ご都合主義に思えてあまりスッキリはしなかったです。

…と、楽しめたと言いながら文句ばかりですが、算術×時代小説という試みは本当に面白いと思いました。
次作に期待!…かな(^_^;)


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