社会の圧力に飲み込まれた一人の女性――平路「モニークの日記」(呉佩珍ほか編『台湾文学ブックカフェ<1>女性作家集 蝶のしるし』所収)

文学作品としては表題作・陳雪「蝶のしるし」が抜きん出ていたなーと思ったけど、個人的には平路「モニークの日記」がめちゃくちゃ刺さりました! 複数形の、台湾文学。 恋愛結婚と出産を経て、幸せな家庭を手にしたはずの主人公が、「よき娘」「よき妻」を演じてきた人形のような過去に別れを告げ、同性への愛に生きる決心をする……その後の台湾レズビアン文学に大きな影響を与えた表題作「蝶のしるし」のほか、女性作家の小説全八篇を収録。 ( Amazon.com より引用) 作品情報 『台湾文学ブックカフェ<1>女性作家集 蝶のしるし』 著者:江鵝、章緣、ラムル・パカウヤン、盧慧心、平路、柯裕棻、張亦絢、陳雪 訳者:白水紀子 編者:呉佩珍、白水紀子、山口守 発行年月日:2021年12月20日 出版社:作品社 収録作品 江鵝「コーンスープ」 章緣「別の生活」 ラムル・パカウヤン「私のvuvu」 盧慧心「静まれ、肥満」 平路「モニークの日記」 柯裕棻「冷蔵庫」 張亦絢「色魔の娘」 陳雪「蝶のしるし」